次の段階ではブリッジプレートをつけます。製作家の中にはブレースをつける前にブリッジプレートをつけるパターンもあるようです。ブリッジプレートはブリッジにかかる張力の補強として、たいへん重要な役割があります。ブリッジの裏側にこの板をつけて、ブリッジの浮きやはがれを防止するものです。一般的にはメイプル材の3mm厚ということですが、私は実験的に他の材質で試しています。

マホガニーの3mm厚やエボニーの2mm厚など、強度と音質のバランスを常に考慮に入れ、材も代えて作っています。その時の材料のストック具合によって使う材料が変わりますし、基本のメイプル材3mm厚を基準にして、他の材料の厚みを調節してゆけば良いでしょう。木の堅さで言えば、マホガニー、メイプル、ローズウッド、エボニーの順で堅くなってゆくので、厚みもそれに合わせて調節します。

ブリッジプレートの大きさは、最低でもブリッジの大きさ分は必要となります。それさえ満たせば、もっと大きなものでも構わないと思いますが、限度を越えると音質にも影響が出てくるだろうとは思います。一般的には縦はブリッジと同じ長さ、横幅はXブレースにかかるところまでの大きさが大半ではあります。

接着剤はニカワを使い、クランプ又はバーとデッキで接着して1日置きます。ブレースの接着と同じタイミングで行っても良いでしょう。接着の待ち時間の節約にはなるでしょう。今後も、接着の待ち時間はいろいろな工程でも発生してきます。この待ち時間をうまく利用して、効率よく作業を進めていくのも1つです。私は作業を短時間に集中しすぎて疲れる傾向がありますので、この接着の待ち時間はちょうどよい休憩タイムになります。早く作りたい方や、パワーが有り余っている方は、この間にも他の部材の製作に取り掛かっても良いでしょう。