Question NO.8
素地調整はなぜ必要ですか

Answer
木材への塗装は一般に素地を着色して塗料を塗布することによって行い、木工品の保護と美化という塗装目的を達成します。塗装目的を達成するには、被塗物と仕上げに適した塗装材料の選択や、塗装方法、木材と着色剤、木材と塗料、着色剤と塗料、下塗り塗料と上塗り塗料、の相性が良く、仕上がりや外観、耐久性を向上させることが必要です。

しかし、良い材料を選んで正しい方法で塗装するにしても、素地に汚れや油などが付いていたり、キズがあってはいけません。素地の状態が良ければ、塗装のトラブルが少なくなり、仕上がりも向上します。塗装効果を発揮させるための近道は、良い素地づくりにあると言えます。

素地調整とは、良い塗装仕上がりを得るための重要な一歩であり、塗装作業に支障のないような素地にすることです。そのために平滑面を作り、キズの修正、汚れの除去などを行います。

木材加工中に生じたナイフマークや逆目掘れ、打ちキズなどの凹凸は不均一な着色となり、仕上がり外観が損なわれます。又、木材の割れ・虫くい・節穴・浮き・接着剤のシミ出しなども着色塗装をすると余計に目立つようになります。油分・ワックスなどの付着は塗料のはじきや硬化不良・付着不良の原因となり、やにが多い場合は硬化不良の原因となります。

このような仕上がり外観の不良や塗装トラブル、乾燥が不十分な材料を使うと塗料の乾燥を遅らせたり、塗膜に割れが入る事があります。