リペア実績 #0116

K.Yairi G1F

ナット・ロングサドル交換 エンドピンジャック開け
福岡県

K.Yairiの小ぶりなアコギです。今回のご依頼のメインはサウンド面の改善で、音にもう少しふくよかさが欲しい、今の音はシャリ感が出過ぎているとのことでした。ご依頼としては、ナットに牛骨材、サドルに牛骨材ということでしたが、ナット材にエボニーをおすすめしました。シャリ感を改善するには柔らかめの材質を使ったほうが、狙った音に近づけるとの判断です。戦前ビンテージのオールマホギターなどでは、ナット材にエボニーが使われています。これは堅めの音質の調整のために使われたと思われます。今回のギターにも同様の理由でナットはエボニー製を使うこととなりました。さらにシャリ感を抑えるには、必要に応じてサドルもエボニーなどの木材に交換することも良いかと思われます。

まず、ナット交換を行います。今回、エボニー材で作成します。現在ではナットをエボニーで作ることはまれですが、甘い音が期待でき、ビンテージ感も出てきます。

切り出したエボニー材をナットサイズに加工します。底面には角度を付けてナットスロットと隙間のないよう仕上げます。上面を成形後、弦溝を切り、磨いて完成です

弦を張って音を出してみると、交換前よりも倍音が豊かになった印象がしました。ナット交換に続いてサドルの交換も行います。牛骨材を切り出し、形を整えてゆきます

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