リペア実績 #0121

Yamaha LL-120MS

トップ打痕補修
大阪府

桜インレイや5ピースネック等、とっても豪華な仕様の1本です。定価○○○万円の高価なギターです。アーティストのさだまさし氏のモデルのようです。胴内にシェラック塗装がされていて、サイド・バック材はハカランダです。リペア終了後に弾かせて貰いましたが、素晴らしいサウンドで価格通りの音でした。ずっと弾いていたい最高のサウンドで、こんなギターが手元にあったらさぞかし腕が上がるだろうと思えるギターです。久々の飛び抜けて良音のギターでした。今回はトップの打痕修理を行います。まずトップに数か所ある打痕にラッカー塗料を乗せてゆきます。

1回目ラッカーを乗せた状態です。一度では埋まりきりませんので、乾燥後再びラッカーを乗せます。

打痕部分にラッカーを盛り重ね、乾燥後、盛り上がった部分をスクレ―ピングして周りの塗面と平滑に近づけます。

打痕にラッカーを盛り重ね乾燥させたら、周りの塗装面と平滑になるよう盛り上がった部分を削ります。まずはカミソリの刃を使ってスクレ―ピングし、その後はペーパーで水研ぎします。徐々に番手を上げながら#2000まで研磨します。

タッチアップ作業です。打痕部分に盛り重ねたラッカーを削ってゆきます。まずは刃返りを付けたカミソリの刃で大きく削り、その後目の細かいサンドペーパーで周りの塗面と平滑になるよう仕上げます。サンディング後は数種類のコンパウンドで磨いて艶を出しました。最後にサドルをセットし弦を張って、作業完了です。タッチアップで完璧に打痕部分を見えなくするのは難しいのですが、かなり目立ちにくくなりました。

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