リペア実績 #0185

Martin D28

指板交換 ネックリセット フレット交換 ナット交換 サドル交換
岐阜県

70年代製のMartin D-28です。こちらのギターはオーナー様が中古で入手されたそうですが、指板が薄く削られていたりサイドが丸めてあるなど、所々改造されているため、できるだけオリジナルに近い状態にしてほしいと当工房にお持ち込み頂きました。そのため、今回は指板・フレット交換やネックリセット等、かなり大掛かりなリペアを行います。

指板交換から取り掛かります。ラバーヒーターで指板を温めて接着剤を軟化させ、ヘラを入れて剥がします。

続いてネックリセット作業です。ジョイントのすき間に高温のスチームを注入し、熱で接着剤が軟化したら治具を使用してボディからネックを外します。外したあとは、古い接着剤を除去してしばらく乾かしておきます。

続いてネックの仕込み角度調整を行ってゆきます。 鑿ややすりを使って削り、適切な角度に仕上げます。仕込み角の調整が終了したら、ホゾの効きを良くするため両サイドにシムを接着します。接着後は鑿ややすりで削ってボディとの当たりを調整します。

続いて指板交換に伴い、エボニー材で新しく指板を製作します。元の指板を採寸して幅を合わせてゆきます。指板表面はパールドット、サイドはホワイトのポジションマークを埋め込みました。

指板調整後、新しくフレットを打ってゆきます。交換前と同じ2mm幅のフレットを使用します。フレット打ち後はフレットすり合わせです。すり板でフレットの頂点を揃えた後フレットの形状を整え、表面を磨いて完了です。

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