フレットが無事に剥がせましたら、次に新たにフレットを打ちます。フレットが剥がれた段階で、指板をサンディングする人がいますが、フレットの溝周辺の指板が剥がれる可能性があるので、あまりおすすめできません。もし指板表面をサンディングしておきたい場合は、溝周辺の指板をはがさないよう、慎重に作業を行います。
打ち込むフレットは指板より1cm程度長くカットしておきます。専用の「フレット立て」があると便利です。簡単に作れますので、自作されることをおススメします。フレットを打ち込む準備が出来たら、ハンマーで打ちこんでゆきます。この時衝撃を受ける台を用意します。私は何台も長方形のシンプルなものを作っています。リペアにトライされる方はこれも自作されると重宝します。上部にはコルクを取付け、両端にネックのずり落ち防止ストッパーを細い木の棒などで作ります。
打ち込む際は溝に「接着剤を入れる」場合と「接着剤を入れない」場合がありますが、リフレットの場合は溝との密着度合いが悪くなるので、タイトボンドを入れて打ち込みます。フランクリンタイトボンドをたっぷり溝に入れた状態でフレットを打ちます。打ち方は両端から軽く叩き、次に中央を叩きます。この繰り返しで段々強く叩きます。
ハンマーは頭がプラスチック製のものが使いやすいです。金属の頭ですと指板等をキズ付ける可能性が高くなりますし、叩く力が強くなり過ぎる場合がありますので、おすすめできません。