表板にサウンドホールロゼッタがつき、サウンドホールも開いたら、次はブレースをつけます。ブレースの配置は、前もって製図した図面をもとに、ホームセンター等にあるナイロンの透明シートに書き写します。そしてブレースの分をくり抜いておきます。これがあれば表板にブレース配置を書き写しやすくなります。

この透明シートを使って表板の裏側にブレースの配置を鉛筆で書き込んだら、次にXブレーシングを組みます。クロスする部分は約90度の角度でホゾ組みします。この段階では全てのブレースは角を落とさず、形もまだ整えません。形を整えるのは表板に接着した後です。次に表板をゆるやかにカーブした形にするために、ブレースの接着面にカーブをかけます。

このカーブは表板が弦の張力に負けないためのものです。完全なフラットな状態より僅かでもカーブしていた方が、張力に強いギターになります。具体的にはブレースの端から10cm程度離れたところから、除々に2mmまで薄くしてゆきます。これでブレースを接着した時に、表板が曲がった形になります。全ての ブレースに同様の僅かなカーブを持たせます。

次は接着です。クランプで圧着するか、デッキとバーを使って圧着するかの方法がありますが、ここではデッキとバーを使用します。私はパソコン用のデッキと8mm角の竹のバーを使っています。このバーはデッキの上からブレースを圧着するものです。

ニカワを表板とブレースの接着面に十分着けて、しばらくたってから圧着し、1日置いておきます。接着時はブレースに力がかかって、接着位置がずれやすいので、注意しながら所定の位置にしっかり固定します。はみ出したニカワは水を含んだ布ですぐにふき取ります。