ブリッジ交換

bridge exchange

ブリッジ交換は、ブリッジの割れや材質変更の場合、さらにはブリッジの厚みがかなり薄くなった場合等に行います。既製のブリッジで交換できる場合が少なく、殆どの場合は手造りで作ることになります。ネックとの関係でオリジナルを基本に、厚みの調整が必要な場合が多く、調整は慎重さが求められます。ブリッジを剥がす際には、ブリッジ周辺をマスキングして本体にキズが付かないよう配慮します。取外しは熱したヘラを使い少しづつ剥がしてゆきます。慌てて力任せに進めると、表板の木もブリッジに付いてきてトップ表面の状態が非常に悪くなりますので、慎重に行います。

ブリッジ交換の場合は、材質を変更して取付け直す場合があります。今となっては珍しいですが、ギブソンギターの中にはプラスチック製のブリッジがあり、これをローズウッドのブリッジに変更をすることもあります。他の場合はブリッジの割れが起こった時に同じブリッジを作り直す場合があります。

一例でGibson B-25のプラスチックブリッジをローズウッド材に変更しています。ブリッジ自体が小さめで、このままでは剥がれ易いため、ダボ穴が4つあり補強がされています。新たに作成したローズウッドブリッジもこのダボ穴に対応したものにしました。このダボがあることによってブリッジ剥がれがかなり防げます。加工は大変ですが、小さいブリッジには有効な方法と言えます。

下の画像は、みごとに2つに割れてしまったブリッジ例です。ギターは新品に近いものでしたが、ほぼ同じブリッジを作り直して取付けしました。ドット入りのブリッジは特殊ですので、手作りとなりました。

特殊な形状のブリッジが剥がれましたが、横から通すタイプでしたので、ブリッジピンを下に指して弦を止めるタイプに変更しました。今までのタイプでは今後も剥がれる可能性が高いので、今回の変更となりました。

MartinO-18 1953年のハカランダロングサドルブリッジが 突然裂けたので、一旦ブリッジを剥がすことになりました。 剥がれ方については、時間を掛けて少しずつ表板からはがれてゆく場合と、ある時いきなり裂けたり飛んでいったりします。ハカランダロングサドルブリッジは 既製のブリッジにはないので、オーダーで作成し直しました。

 

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