■ 作業時間
約1時間

■ 使用用具
カンナ、定規

■ ポイント
左右の側板の高さが対称になるように注意します。表板側は高さを一定に、裏板側はテーパー (傾斜) をつけます。

側板に表板や裏板をつける前に、ボディの厚みにに関係する側板の幅を調整します。今回のギターはヘッド側で8.5cm、エンド側で9.5cmの厚みを持たせることにしました。ですので、このヘッド側とエンド側の1cmの厚みの違いを、どのようにつけていくかを説明してゆきます。

イメージ的には9.5cmの厚みはエンド側からギター本体のくびれのあたりまで続き、それよりヘッド側は、なだらかに8.5cmにしてゆくことになります。当然ですが、厚みに影響するヘッドブロック、エンドブロックの高さはそれぞ8cmと9cmになっています。これに合わせて側板の高さも8cmから9cmになります。これに表板の厚さ3mmと裏板の厚さ2.5mmが加わって8.5cmと9.5cmの厚みになるということです。

では、側板の傾斜は表板側と裏板側のどちらにつけたらいいのでしょうか。又、両方につけたらいいのでしょうか。結論は裏板側で傾斜をつけます。(傾斜をつけることを「テーパーにする」ともいいます。ご参考までに)表板側はまっすぐにします。

具体的にはまず、側板のエンド側の9cmの高さを、くびれている位置まで持っていきます。ここからヘッドブロックまで、なだらかにテーパーをつけてゆきます。この時、ラインを引いておくと良いでしょう。横から見て直線状に傾斜するようにします。どこかが極端なテーパーになると、裏板がへっこんでしまう形になる時がありますので、全体がなだらかになるようにします。

何度も言いますが、この傾斜(テーパー)は裏板側で行います。表板側では行いません。今後、もしギターの厚みを変えたい時は、まず、ブロックの高さを変えて、ネックのヒールの高さを変えれば、あとは側板の高さを変えることで変更できることになります。