【現象】
塗面(膜)が乾燥途中または乾燥後、水分やほかの液体を含んだため、又は樹脂の抽出によって塗膜に霧がかかったように白くなり光沢を失うこと。ニトロセルロースラッカー仕上げによく見られます。ブラッシングともいいます。

【原因】
① 高湿度(80%以上)
② 溶液中に水分が多い
③ 塗装器具に水分が付着
④ スプレーエアーに水分がある
⑤ 被塗材の含水率が高い
⑥ 被塗材温度が室温より低温
⑦ 溶剤組成が悪く、低温時に樹脂を抽出
⑧ 低沸点溶剤が多く、蒸発が早すぎる

【対策】
① 除湿又は温度を下げ、相対温度を下げます
② 良い溶剤の使用や開缶後の保管に注意します
③ 塗装器具を乾燥させます
④ スプレー機器から水を抜きます
⑤ 含水率が15%以下になるように乾燥させます
⑥ 被塗材を前もって温めておきます
⑦ 専用のシンナーを使用します
⑧ 蒸発の遅いリターダーシンナーを添加します

【塗膜の処理】
軽い白化の場合は塗膜を35~45℃で乾燥させ、コンパウンドで磨くかタンポすりをします。重い白化の場合は塗膜を研磨し再塗装します。