リペア実績 #0152

Ovation adamas 1681-5

ネックリセット トップ剥がれ
岐阜県

トップ板剥がれリペア、ネックリセットをご依頼頂きました。まずはトップ板剥がれのリペアからです。一部剥がれが確認できます。お客様のお話によると臭いが気になったため布用消臭スプレーを吹きかけたところ、剥がれてきてしまったそうです。

接着前にパフリングが入る溝をきれいにしておきます。エポキシで接着を行いました。このまましばらく置いて硬化を待ちます。

ネックリセット作業に入ります。ネックはボルトオンで接着剤未使用のため、簡単に外すことができました。仕込み角を調整する前に、ボディと指板裏に残った接着剤を取り除きます。ネックリセット作業は、仕込み角の調整に入ります。適切な仕込み角になるよう削ってゆきます。

あらかた削れたら仮組みをして状態を確認します。問題ないようですのでこの後微調整をして、接着作業に入ります。

ボディと指板の間にすき間が出来てしまっていますので、間に薄板を取り付けます。仕込み角の調整が終わりましたのでネックとボディを元通りボルトで繋ぎ、指板とボディを接着します。接着には目立ちにくくするため 、黒く着色したエポキシを使用しました。このまま硬化を待ちます。

ネックリセットに続いてフレットのすり合わせ作業を行います。指板にマスキングをし、すり板でフレットの頂点を揃えます。頂点が揃ったら、クラウンファイルで形状を整えます。フレットすり合わせが完了し、セットアップを行いました。お客様からはできるだけ弦高を低くしてほしいとのご要望でしたので、サドルの高さを調整し、2Fで6弦2.0mm、1弦1.5㎜とかなり低めにセットしました。

その他クリーニング等を行って全ての作業が完了です。ネックリセットを行ったことにより、弦高を下げつつサドルの高さを上げることができたため、弾きやすさとボディ鳴り両方とも向上させることが出来ました。

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