リペア実績 #0251

Martin D28

ナット・サドル交換 ネックアイロン矯正 ピックガード交換
岐阜県

良く弾き込まれて良音の81年製のMartin D-28をお預かりしております。今回はネックアイロン矯正、ピックガード交換、サドル・ナット交換などを施します。

まずはネックアイロンでネック反りの修正を行います。ネックの元起きにより弦高が12フレットで1弦2.2mm、6弦3.0mmとやや高い状態です。アイロンをクランプで固定して熱によりネックの矯正を致します。状態を見ながら、時間を掛けて行います。

次はピックガード交換です。現状のピックガードが収縮し浮きが発生しているため、剥がして新しいものと交換します。ドライヤーで熱を少し加えて慎重に剥がします。無事きれいに剥がれました。その後ボディからピックガードの形状をコピー用紙にトレースします。写し取った形状を元に、新しくピックガードを作製致します。トレースした形に合わせてピックガードを作製致しました。外周を整え、両面テープで接着を行います。

次はブリッジ後方の浮きを補修致します。ブリッジの接着面にペーパーを挟み込むと僅かに隙間がみられます。この程度の浮きは軽度ですのでブリッジは剥がさず、隙間にタイトボンドを流し込み当て木を挟んでクランピングする方法を取ります。

続いてサドルの交換を行います。元のサドルは樹脂製の物が付いていましたが、オイル漬けの牛骨材で新しく作製致します。サドルの上面のカーブを指板Rに合わせ、オクターブピッチが合うよう頂点を削り出します。

サドル交換に続いてナットも交換致します。元のナットを外し、溝のクリーニングを行います。サドルと同じくオイル漬けの牛骨材で作製致しました。弦溝を適正な深さに切り、表面を整えて完了です。最後にサドルの露出域を確保するためブリッジの厚みをやや落とします。サンダーで大まかに落とし、手研磨で整えて作業完了です。

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