リペア実績 #0137

Gibson J45

トップ割れ、サドル交換、ネック反り
東京都

ネック調整とトップのクラック補修をご依頼いただきました。まず最初にネック調整を行います。取り掛り前にネックの状態を確認したところ、1F~9F付近で逆反り、9~最終フレットにかけて順反りの、いわゆるネックの波打ちの症状が見られました。1~9Fにかけての逆反りはロッドの締め込み過ぎによるものでしたので、少し緩めて、適切な反りになるよう調整しました。ナットが固着しておりましたので、はんだごてを当てて周りに付いていた接着剤を軟化させてから作業を行いました。

次にトップ板クラック補修に入ります。まず、割れの表面に薄めたタイトボンドを流し込みます。流し込んだ後、吸盤を付けたエアダスターで空気を送ると、細部までタイトボンドが行き渡ります。その後、はみ出たタイトボンドはきれいに拭き取ります。タイトボンドの乾燥を待つ間に補強用のクリートを作成しておきます。クラックが広がらないよう、内側にクリート(割れ止め)を接着します。スプルース材で作成したクリートを準備し、接着にはタイトボンドを使用し、強力マグネットを使って固定します。この状態で固着を待ちます。

接着から丸一日経ちましたので、固定に使ったマグネットを外し、内部を確認しますとしっかり接着できています。表面の塗装割れは気にされないとのことですのでこのまま弦を張って作業完了です。

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