リペア実績 #0233

Gibson LG-2

フレット全交換 ナット・サドル交換
岐阜県

小ぶりなタイプでギブソンらしいサウンドがする、恐らく1960年代と思われるギターです。よく弾き込まれていて指板やフレット減りがあり、今回はフレット全交換、牛骨ナット・サドル交換を実施します。

まずはフレット交換からスタートです。元のフレットを喰い切りを使って抜きます。フレット溝周辺が欠けないよう慎重に作業します。フレットを全て抜いた後は、指板状態を確認します。わずかに波打ちがありましたので、指板をサンディングし修正します。

次に指板にわずかにある波打ちをサンディングで修正し、スケールを置いた時に隙間が無いことを確認します。目の細かいサンドペーパーで表面を仕上げて、フレットが打ち込める状態にします。

元々の指板のフレット溝が狭く、新しいフレットを打ち込むのにきついため、切り直してフレット溝を広げます。

フレットの高さにガタつきが出ないよう確認しながら1本ずつ指板へ打ち込みます。

指板からはみ出たフレットを喰い切りでカットします。専用ヤスリを使ってサイドを斜めに面取りします。

専用ヤスリやサンドペーパーを使って、フレットの頂点を揃えます。続いてすり合わせと共にナット交換も進めます。新しく漂白の牛骨材で製作します。

元の弦溝に合わせて溝の位置を決め、専用ヤスリで切ってゆきます。形を整形後、弦溝を適正な深さに切り、表面を鏡面に仕上げました。

フレット・ナット交換に続いてサドル交換を行います。イントネーターでオクターブピッチを確認します。元のサドルはプラスチック製でしたが、新しいサドルは漂白の牛骨材で製作します。確認したオクターブピッチに合わせてサドルの頂点を削ります。

最後に弦高を見ながらサドルの高さを調整します。12Fで6弦2.5㎜ 1弦2.0㎜に調整しました。今回のリペアでナットとサドルをプラスチックから牛骨に変えたことによりボディ鳴りが大幅に向上しました。テンションも適正で、弾きやすいギターに仕上がりました。

pagetop