リペア実績 #0135

程度が良く素晴らしい鳴りのサンタクルーズギターです。薄目のボディで弾きやすく低音もボディの割には良く出ています。今回のご依頼は打痕補修、指板ヒビ補修、フレット端補修 です。まずはエボニー指板割れ補修を行います。割れ部分にエボニーの粉を入れ、その上から粘度の低い瞬間接着剤を盛ります。プライマーを使って硬化させた後表面を削って滑らかにします。亜麻仁油で保湿後、スチールウールで補修部分と周りの艶を調整したら完了です。

割れ跡がほとんど目立たなくなりました。次は乾燥により飛び出したフレットサイドのバリ取りを行います。専用のヤスリを使って角を丸めます。続いてバック2箇所のクラック補修も行います。幸いにも木部に割れが達していないため、塗装のタッチアップのみで補修できます。まずはシンナーで割れ部分の汚れなどを取り除き、その後ラッカーを盛ります。一度このまま乾燥を待ちます。

無事剥がし終えました。以前の補修の際に黒いパテが使われたようです。ボディとブリッジにびっしりと付着しています。続いて新しいブリッジの製作を行います。今回はハカランダ材で製作します。元のブリッジを参考に、形を整えます

続いては割れ部分のタッチアップです。まだ割れ部分の塗装が周りより若干沈んでしまっていますので、再度ラッカーを盛り重ねてゆきます。塗装割れは、クリア吹き付け後、水研ぎ、バック全体にバフ掛けを行って補修完了です。割れは綺麗に埋まりました。最後に弦を張ってすべての作業が完了です。