木材の基礎~ 水分

木材の加工や接着・塗装を行う上で、木材に含まれている水分量は大きな影響を与えます。生材や乾燥が不十分な木材を加工すると、後に接合部分などに狂いが生じたり、接着や塗膜の付着障害を起こします。生材に含まれている水分量は樹種・心材・辺材・幹の位置・生育環境・季節によってかなり変化しますが、一般に辺材は心材より多いです。これは心材では細胞が全て死滅し、生理的機能や水分通道機能が失われているからです。 

木材中に含まれる水分は自由水と結合水の2つに大別して考えられます。自由水は細胞内腔や細胞と細胞の間にある水分で、蒸発・移動は容易です。一方、結合水は細胞壁内に含まれている水分です。結合水をなくすには相当のエネルギーを必要とし、通常は乾燥室などに入れて使用目的に応じた含水率に調整します。

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