2週間ほどネックアイロンをセットし大きく「元起き順反り」した名器のネック状態を、一旦外してチェックしました。当初は1弦側12フレットで4.0mm、6弦側で5.0mmほどあった弦高が、1弦側1.5mm[、6弦側1.5mmと劇的に改善。今まで数多くの元起きをネックアイロンで治してきましたが、ここまで改善出来たのは初めてです。ギターは個体差があるので、修理をやってみないと解らない部分も多いのですが、今回はネックアイロンのセット時間を長く取り、スペーサーも高さのあるものに変更したのが奏功したかもしれません。「元起き順ぞり」補修待ちのギターが当工房にまだ沢山あるので、これらのギターを同じ条件でネックアイロンを掛け、効果を確認します。
今回のギターはこのままでは弦高が低すぎるので、レギュラーチューニングのまま少し時間を置いてネックの戻りを待ち、必要に応じてネック・サドル交換を検討してゆきます。