今日はトップ板の全面シェラック塗装の準備と1回目の塗りでした。シェラック塗装とは「ラック貝がら虫」から取れる天然樹脂を使って、タンポというあめ玉くらいに丸めた球状の布を回転させて塗る伝統的な塗装法です。塗り重ねの手間が掛かりますが、慣れてきたら手軽に出来ますので手工塗装としておススメです。今回はもともとボディ全体がこの「シェラック塗装」されていたギターの塗面が荒れてしまったので、一旦シェラックを全て剥がし、再塗装します。まずはタンポと呼ばれる刷毛の代わり使うものを作ります。球状のサイズは塗る場所によって使い分けます。ブリッジ周辺や指板周辺は非常に塗りにくい箇所ですので、かなり小さな玉で塗ります。その他の部分はあめ玉くらいの大きさを使います。
今回使用するシェラックはフレーク状で一番薄いもので、アルコールにすぐ解けます。濃さはアルコール100mlにシェラックフレーク10gで10:1です。最初は10:2にする場合も多いですが、今回は薄目を使います。これから毎日果てしなく塗り重ねてゆくことになりますが、今日の1回目では僅かなツヤです。10回くらい塗り重ねるとツヤが増してきます。まずはここまで一気に進めます。タンポ使用後は硬くならないようにアルコールを湿らせて密閉しておきます。