今回はネックジョイントから反る「元起き」をネックリセットしてゆきます。ネックを外してジョイント角度を調整し、再度ネックを取り付けるという作業ですが、まずはナットと指板を取り外します。
ナットは小さなハンマーで軽くたたいて外します。ヘッド側にマスキングテープを貼りつけ、ヘッド端の剥がれを防ぎます。
次に指板を外します。指板とネックの間にある接着剤を柔らかくするために、小さなアイロンで熱を加えます。
指板を外す際には画材用のヘラを使います。ヘラは沢山の種類がありますが、画像の形状のタイプが一番食い込みやすく、剥がしやすいです。ヘラの先は適時サンディングして鋭くして食い込みやすくします。
指板を熱しながら、時々ヘラも熱します。
指板剥がしのスタートは1弦側のナット部分から慎重にスタートします。最初は力を入れずに軽く食い込ませます。あまり力を入れすぎると指板やネックに傷や裂け目が出来ますので、時間を掛けて慎重にへらを入れてゆきます。
作業中にギターが動かないよう、軽くクランピングしておきます
指板の上にアイロンを乗せながら、へらを動かします。
このまま20フレットまで熱を加えながらゆっくりとヘラを動かします。
指板全体がきれいに剥がれました